第2節 外患(がいかん)に関する罪(81条−88条)                                          各論目次

意 義

 「外患に関する罪」は,国の外部から日本国の存立を害する行為を防止するためのものです。

  ※ 「外患」とは,「外国から攻められるおそれ」を意味する言葉です。

類 型

 外患に関する罪として,以下のものが規定されています。

   ヽ梓詰驚弸瓠複牽云髻

  ◆ヽ梓輝臀罪(82条)

   外患誘致未遂罪・外患援助未遂罪(87条)

  ぁヽ梓詰夙・陰謀罪(88条)

   ※ 83条〜86条(利敵行為)は削除されています(昭和22年)。 

    1 外患誘致罪(81条)

(外患誘致)

 81条 外国と通謀して日本国に対し武力を行使させた者 → 死刑

 「外患誘致罪」は,外国の政府・軍隊などと意思を通じ,その結果,日本国に対して軍事力を行使させるという犯罪です。

 本罪の法定刑は「死刑」のみです。

    2 外患援助罪(82条)

(外患援助)

 82条 日本国に対して外国から武力の行使があったときに,

      これに加担して,その軍務に服し,その他これに軍事上の利益を与えた者

          ↓

      死刑又は無期若しくは2年以上の懲役

 「外患援助罪」は,外国から武力の行使があったという状況のもとで,外国に軍事上の利益(たとえば武器・弾薬)を与える犯罪です。

 祖国に対する裏切りという面があるため,禁錮ではなく,「懲役」が規定されています。

    3 未遂罪(87条)

(未遂罪)

 87条 第81条及び第82条の罪の未遂 → 罰する

 「外患誘致罪」(81条)と「外患援助罪」(82条)の未遂を罰するものです。

    4 予備罪・陰謀罪(88条)

(予備及び陰謀)

 88条 81条又は第82条の罪の予備又は陰謀をした者 → 1年以上10年以下の懲役

  「外患誘致罪」と「外患援助罪」は,それぞれ予備罪・陰謀罪も罰せられます。

 

                                                                            国交に関する罪