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  第3節 礼拝所・墳墓に関する罪(188条-192条)

保護法益

 公衆は宗教的生活上の風俗をもっており,これが保護されないと公衆の宗教的感情が害されることになります。

 そこで,刑法は「礼拝所・墳墓に関する罪」を定めており,その保護法益は,現に存在している健全な宗教的風俗・感情であると考えられます(大谷参照)。

犯罪類型

 具体的には

  ①礼拝所不敬罪 (188条1項)・ ②説教等妨害罪(同条2項) 

  ③墳墓発掘罪(189条) 

  ④死体損壊等罪(190条) 

  ⑤墳墓発掘死体損壊等罪(191条) 

が規定されています。

 なお,⑥変死者密葬罪(192条 )については,犯罪の発見を妨げるおそれのある行為を防止しようとするもので,行政警察作用や刑事司法作用のための取締規定とされます。それゆえ,「風俗に対する罪」とは異質なものであり,死体に関するものであるために便宜上ここにおかれているにすぎないと考えられています。

 

                                                              礼拝所不敬罪・説教等妨害罪