NPO法人環境研究所豊明
〜有機循環都市を目指して 家庭系の生ごみ堆肥化事業〜













愛知県豊明市「未来と約束しました!」
有機循環都市とよあけ100年プラン
■ごみ問題から有機循環システムへの転換
 大量生産、大量消費、大量廃棄の時代20世紀が終わり、21世紀になりました。今日、自然破壊や地球資源の浪費にともなう環境の急激な悪化により、私たちは、環境問題への対応を今すぐ始め、継続して改善していくことが急務と考えています。
 
 地球上に存在する有機資源は、土と水と太陽の恩恵を受け、生み出されたものです。有機資源循環の中心にあるものは「土壌」です。この有機資源をもう一度土壌へ戻し、土壌が本来有した多くの機能を取り戻すこと、すなわち「土壌の機能回復」これが有機資源循環を行う基本理念です。焼却処分していた生ごみをただ単に処理方法を変えるということではなく、土壌を良くするという意識が重要です。


■環境学習の拠点としての堆肥センター
 微生物の力によって有機資源は堆肥に変わります。堆肥センターは有機資源を堆肥に変えるために必要不可欠な施設ですが、単なる処理施設ではありません。堆肥センターでは微生物の力を目の当たりにすることができます。
 また、試験農園を整備すれば、そこには活き活きとした野菜が育っているでしょう。子どもたちにとってはカッコウの自然環境の学習の場として活用できます。大人も生きがいや健康、安心・安全な農作物を自分でつくる喜び、感動を味わえます。
 
 さらに、太陽光発電や風力発電などの新エネルギーによる電力の自給自足、剪定くず、建築廃材などの未利用木材の有効活用(バイオマス)、中水の活用や発酵過程中に発生する水分の循環使用、ビオトープによる自然環境の再生など未利用資源を積極的に利用する施設を整備していくよう要望しています。(既に稼動しているものもあります)

 このような堆肥センターを核として有機循環システムを構築することを理想とし目的とします。
■市民と農家の協働
 堆肥を生産してそれを利用する人がいなければ仕組みは回りません。そこで、堆肥の利用者の幅を広げていくことが本事業の基本であり、成功のカギになります。有機資源を出す側、堆肥を使う側、その間に信頼関係を築かなければ成立しません。
 
 良い有機資源⇒良い堆肥⇒良い土壌⇒美味しい農産物という「環」が有機資源循環システムを支えるものです。このシステムを行政が一方的に市民や農家に押し付けるものであってはいけません。
 
 より安全な食生活を好む市民とより安全な農産物に取り組む農業生産者、この両方の思いを結びつける環境NPOと行政が一体となって推進していくことが「有機循環都市とよあけ100年プラン」のゴールを目指していくことになります。
■100年のまちづくり
 豊明市にはまだ緑や自然が残っています。尊敬できる古老、元気のある若手生産者もいます。豊明のおいしい農産物、四季折々の恵みを元気な市民が堪能できる「環」のあるまちに成長していきたいと考えます。
 豊明市に住み、友を大切にし、家庭をもち、子どもを育み、良く老いていく。こんなまちになるためには、今、子どもたちを含めたあらゆる世代が手を携えて「土」づくりから始め、豊かな「食」と「環境」を取り戻し、まちへの愛着を重ねていくことが大切なことと実感しています。
 
「生ごみ」を「有機循環資源」と位置付けてまちの土づくりに活かしていくことを開始しました。この循環の環が様々な形でひろがり、地域の美しい景観、生き物たち、おいしい豊かな食べ物を通して誰もが誇りに思える豊明市のまちづくりを実現していきたいと思っています。

100年先の私たちのまちをみつめて、豊明市は未来と約束しました。

■有機循環都市を目指して(生ごみ堆肥化事業)
1.経緯
 豊明市のごみ減量の取組みは、昭和53年度から地域の資源ごみ回収を開始し、現在市内全域で行っています。家庭の生ゴミの減量については、昭和61年度から家庭用の堆肥容器購入に補助金を交付し、またEMボカシの無料配布を平成5年度から行っています。

更に12年度から電動生ゴミ処理機購入補助金制度を始めました。
 「燃えるゴミ」の4割から5割が生ゴミであることから、これを減量することがゴミを減らすことになります。更に、現在焼却処理をしているものを減らせば、ダイオキシンの減少、地球の温暖化抑制、焼却灰の減量になり処分場の延命につながることから、平成10年度から堆肥化を試みています。
 
 ごみ減量からスタートしましたが、生ごみをリサイクルするには、様々な課題も浮上しています。
 豊明市は、人口66,000人、大都市名古屋市に隣接しており、ベットタウンとして発展しています。市内の3分の2は、市街化調整区域であり、まだ田畑が残っています。こうした地勢を活かし、生ごみを通じて今後対象を市内全域に広げ、地域内生産、地域内消費の有機循環都市を目指す考えです。
堆肥化事業を実施成功させるためには、楽しんで参加できるシステムづくりが必要です。

2.経過

平成10年度 豊明青年会議所にワークショップ方式で実施することを委託。
豊明団地(賃貸)の100世帯対象。EMボカシを使用しての排出。
バケツ無料配布。
できた堆肥は、有志が団地に隣接する借地で使用し、野菜等収穫。(現在も使用し、年2回収穫)
平成11年度 三崎町
豊明団地
豊明団地
三崎町
豊明団地
310世帯 袋だし   分別率約53%
270世帯 袋だし      約22%
250世帯 バケツ出し    約25%
平成11年6月から毎週月、木曜日回収
7月から毎週月、木曜日回収

11リットルのバケツ又は20リットルの袋を無料配布
平成12年度 11年度に引き続きモデル地区を継続し分別を実施。
豊明団地については、袋出しの100世帯をバケツ出し方式に変更。
堆肥化を全市に拡大するための調査研究を日本環境財団に委託した。
平成13年度 推進地区と名称を変更し、同地区で分別を実施。
三崎地区については、これまでのポリエチレン製の袋から土中で溶けて消滅する生分解性の袋に、豊明団地については住民の要望により全てバケツ出し方式に切り替た。
12年から2ヵ年にわたり調査研究委託し、「有機循環都市とよあけ100年プラン」を作成。
平成14年度 同地区で引き続き実施。
豊明団地のバケツの内袋を生分解性に切り替えた。
推進地区を1,835世帯に増やした。
平成15年度 同地区で引き続き「生ごみ堆肥化事業」を実施。
平成16年度 堆肥センター建設に向けて、設計委託をした。
平成17年度 沓掛町上山地区に同センターを建設。
平成18年度 4月 沓掛堆肥センター(愛称 エコンポとよあけ)が稼動始めました。
2月 生ごみ分別収集地区を1800世帯から2,500世帯に増やしました。
   (豊明団地 21棟700世帯拡大)
平成19年度 7月から「とよあけEco堆肥」の有料販売を開始。
10月から「ゆたか台区」「坂部区」「前後区」の2,500世帯を新たに加え、生ごみ分別収集地区を5,000世帯に拡大対象とした。
平成20年度 10月から「西川区」「吉池区」「中島区」の3,000世帯を新たに加えて当面の目的である生ごみ分別収集地区を約8000世帯に増やした。
3月とよあけEco堆肥使用農産物認証制度 策定。
平成21年度 4月とよあけEco堆肥使用農産物ブランド化販売開始 >>>詳しくはこちら
平成22年度 10月 生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)に豊明市を代表してブース出展。パネル展示等を行い有機循環推進事業のPRをした。


■生ごみ分別収集量及び堆肥生産量
年度 11 12 13 14 15
燃えるごみ収集量(t) 13,947 13,031 12,521 11,586 11,926
生ごみ収集量(t) 77.1 83.7 88.0 108.6 111.5
堆肥生産量(t) - - - - 120.0
生ごみ分別対象世帯数 830 830 830 1,835 1,835
年度 16 17 18 19  20
燃えるごみ収集量(t) 11,924 12,077 12,325 12,024 11,743
生ごみ収集量(t) 96.2 94.2 83.0 180.1 329.2
堆肥生産量(t) 99.1 107.1 57.7 69.2 120.7
生ごみ分別対象世帯数 1,835 1,835 2,500 5,000 8,000
年度 21 22 23 24 25
燃えるごみ収集量(t) 11,436 11,336 - - -
生ごみ収集量(t) 368.9 305.2 - - -
堆肥生産量(t) 149 95 - - -
生ごみ分別対象世帯数 8,000 8,000 - - -
 注) 燃えるごみ収集量は、東部知多クリーンセンターへの搬入量(直接搬入量は除く)に基づく。生ごみ収集量は、沓掛堆肥センター稼動開始以降、正確に計量できるようになり、それ以前の数値は不確実性を伴う。平成14年度以前の堆肥生産量は把握できていない。平成18年度の堆肥生産量が16・17年度と比較し減少しているのは、堆肥の製造方法を変更したことによる。生ごみ分別対象地区の拡大は、平成14・18年度については2月に、平成19 ・20年度は10月に実施した。
上記は豊明市環境課のデータの転写です。