史料批判
                    今井登志喜著『歴史学研究法』東大出版より             2007.12.13 
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今井登志喜著『歴史学研究法』東京大学出版会(概要)


概説:      (歴史学とは何か・史料とは・史料批判とは・史料批判の必要性)

史料批判:   (外的批判内的批判
 )




1991年新装版・148ページ・旧字体

語彙の変換の大きいもの:  陳述→証言;     口頭的陳述→音声

旧字体の例:  對象→対象;    證據→証拠;    文獻→文献    等々    旧字体・例  



今井著の時代背景と特質                筆:せいすいえいこ 

 この本は、元は、1935(昭和10)年の岩波講座日本歴史に掲載された「歴史学研究法」という一文である。著者の健康上の理由から、若干の正誤補正を施しただけで、1953年(昭和28年)に東大出版から出版された。ドイツ語併記、旧字体表記である。

昭和6年満州事変、8年国際連盟脱退、10年天皇機関説問題化。そして、戦前の日本の歴史教育は、1903年から終戦までの約40年の間、皇国史観による神話で始まるという、長い厳しい時代だった。昭和15年には津田左右吉の本も発禁処分になった。このような時代に書かれて、戦後は健康上の理由で、限られた修正のまま出された本である。

「史料批判」という言葉は、上記概説の文に見るとおり、ドイツ語Quellenkritikの語についての、今井登志喜の訳語である。

今井著「歴史学研究法」(東大出版)の主題は、「史料批判」のテクニックである。これは主として、文献の偽作・錯誤・虚偽を見破る方法であるが、偽物に関するあらゆる物や事に通じるものがある。

昭和28年、ほぼ同時期に、林健太郎著『史学概論』(有斐閣)が出された。これは、東大教養部の「史学概論」講義のテキストとして準備された本である。この林著は、「史料批判」について、その大要は今井著に要約されている、として、今井著を引用しながら説明している。このために、今井著は、東大教養部「史学概論」講義で、サブテキストとしての役割を果たした。

「史料批判」という、今井著が編み出した用語は、考証という言葉よりも、好んで使われている。ところが、「史料批判」について書いてある本がない。最近の歴史学入門書には、文献の話がないといったほうがいいくらいの本もある。

「史料批判」という言葉だけが、一部の実証史学系の人々の間で、妥当な方法として是認され、それを根拠に論争が展開される。では、その日本語の出所は?内容は?というと、知らない人が多い。そこで、この日本語の、簡単な説明になる文章が、あった方がいいのではないかと考えた。

ここでは、本の内容のポイントを抜き書きした。やさしい表現に直してある。筆者としては、直接歴史研究をしない方々に読んでいただきたい。偽作贋作が日々メディアをにぎわす日常を考えれば、この偽作を見破るための方法というのは、一般人にとっても他人事ではない。詳細については原著に当たられよ。


私は、社会認識方法論の本を著述作成して数年たつ。その本は、国立国会図書館に納入されている。その本で、私は今井著について触れている。内容についての抜書きの文章は、私が情報社会論について述べている論脈の中で扱っているものに、加筆修正を施したものである。  


その他、私の情報社会論関係の文    空中写真で見た世界」   「くずし字」  「候文」