◆1トンハーフトラック

20mm高射機関砲搭載型

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ドイツでは数多くのハーフトラックが使用されたが、その中でも一番小型のものがこの1トンハーフトラックだ。sdkfz.10が正式名称で、デマーグ社が製造したのでデマーグD7とも呼ばれる。以下この呼び方にしよう。この車両には兵員輸送型のほか、50mm砲搭載型やこの20mm高射機関砲(FLAK38)を積んだものなど各種のタイプがある。また、sdkfz250シリーズのベースに使用されたことも重要なことだろう。35分の1の模型の世界でD7は、15年から20年ほど前にESCIから発売されていた。はっきりした時期は覚えていない。通常タイプ、75mm軽歩兵砲M18が付属したタイプ、20mm機関砲を搭載したタイプの3種があったように思う。部品点数が非常に多く、バリなどのため、部品の修正がたいへんだったが、D7としてははじめてのキットで、貴重なアイテムであったので、一生懸命つくったものだ。以前からこのT.M.FACTORYのミリタリモデル図鑑にも収録されている。今回紹介するのは、昨年(2000年)に、ITALERIから発売された新金型のD7でFLAK38を搭載している。部品点数もあまり多くなく、切れのあるすばらしいキットだ。以前のITALERI製品ほどの繊細さはないが、その反面、部品のソリや歪みがなく、部品点数もほどほどで楽に組み立てられる。現在のITALERI製品を過去の繊細さと比較して嘆くマニアの方もいらっしゃるようだが、私は新しいITALERI製品も好きで、特にこのD7はTAMIYAに肩を並べるレベルの製品と考えている。欠点は? と考えてみると一つだけあった。フィギュアが付属してないことだ。オープントップの車両でしかも対空兵器なのだから、空を見上げるフィギュアを組み合わせるのがセオリーというものだろう、というわけで、制作作業のはじまり、はじまり。

◆今回の制作の方針

1、空を見上げるフィギュアを乗せてみる

前に買っておいたTAMIYAのMM94の20mm高射砲兵セットを使うことにした。この砲兵セットは、もともとはMM50の8トンハーフトラックに付属していたもので、その後ヴェルビルヴィントでも使用されている。発売後四半世紀をへたベテランたちであるが、防寒服と防寒靴で着膨れした感じの再現がとてもいい。今回は空を見上げる指揮官と射撃手の2名をチョイス。射撃手はそのままではFLAK38の椅子に座れないので、左足を熱で伸ばして姿勢を変え座らせた。指揮官は将校用戦闘帽をかぶせる指示だが、アクティブにするために山岳帽に交換。将校自ら前線で闘うのだ。左手を交換して大きく上げさせてみた。この2名、フィギュア自体は申し分ないのだが装備品はさすがに古くモールドがおおざっぱなので、MM204のドイツ歩兵装備品セットAから、双眼鏡、ガスマスクケース、水筒、銃剣、マップケースなどを使用したら、フィギュアの精密感が格段に上がった。もともとこのような用途のために発売された製品なのだろうが本当にとても役に立つ。ちなみに、ヘルメットのシールは、車両のナンバープレートの「WL」に合わせて空軍仕様とした。

2、車体のディテールアップ

このキットはとてもできがよいし、手元に詳しい資料もないので、どこに手を入れたらよいかわからなかった。もちろん手を入れる必要がなければそのままでいいのだが、オリジナリティを出したいと思うので、いつも少しだけでも手を加えことになっている。今回は以下の3個所。

・車体前部のワイヤー部品を、毎度の焼きなましステンレスワイヤーに交換。

・ボンネットの左右の車幅表示棒を追加。キットには付いていなかったが、ボックスアートにあったのでアクセントを与えるために付けることにした。MM235のシュタイヤのものを使った。シュタイヤをお釈迦にしたわけではなく、TAMIYAの部品請求で余分に持っていたものだ。

・操縦席まわりに、雑嚢、ガスマスクケース、ヘルメットなどをぶら下げた。小銃はボンネット上に左右3丁ずつ格納するインストの指示だが、両側2丁ずつとして、1丁を座席に立てかけた。

塗装はベースはMr.HOBBYの水性のカーキ、ミドルストーン、TAMIYAのフラットアースで塗った。その上にTAMIYAのディープグリーンとレッドブラウンで迷彩。

3、航空機とのセッションに挑戦

対空兵器であるから、航空機を添えてみたいと思った。とはいえ、最近、飛行機の模型は作ってないので、手元にないし、、、、。そこで、P47サンダーボルトをスクラッチ(笑)してみることにした。プラモの裏箱を切り抜いて35分の1のP47を自作。昔作った72分の1のP47のインストにあった、全長、全幅の数字と三面図が役に立った。太陽光線は平行なので、飛行機が遠くにあっても地面に映る飛行機の影は、実物と同じ大きさになるのだ。

◆総括

AFV模型の王道は戦車であることに異論はないが、私は常日頃からオープントップの車両がいちばん魅力的だと感じている。一番の理由は、操縦席や戦闘室が露出しているので精密感やリアリティが高く感じられるからだ。特に火器を装備した車両は、車体と火器と人形の絡んだコンビネーションが面白い。また、荷物を乗せたり、装備品を増やしたりするといったディテールアップの種もことかかない。さらにタイヤとキャタピラが併用されているハーフトラックということになれば、もうなんでもありの世界で、ああしてやろう、こうしたやろうと、作る前からいろんな想像が沸いてくる。今回は、元々のキットがよいできなので、ほとんど手を入れてはいないが、なんとボール紙のP47サンダーボルトまで飛び出す始末。近いうちにAFVから3トンハーフトラックが発売されるようだ。3トンの時には何が飛び出すのだろう。また、いろいろ想像して工作してみようと思う。

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複数アングル

外観。コンパクトな車体だが、ダイナミックさを併せ持つ。 側面。キャタピラは組み立て式、きっちりと組み上がる良質のもの。

前面。ワイヤーはステンレススチーツに交換。車幅燈を追加。 後部。この2人でがんばってます。本当は4、5人で操作したのでしょうね。

ヘルメットと雑嚢をぶら下げた。フェンダー直後の箱には、南京錠とチェーンがモールドされています、さすがITALERIは芸が細かい。 操縦席にはガスマスクケースをぶら下げた。

床に付属の空薬莢を散らしました。オートマチックの銃の場合はこんな風に散らばるのですが、20mm砲もこんなふうでいのだろうか? 秋の迷彩服。リバーシブルで内側は白。雪が積もると裏返しに着たとか。

大きな弟分とツーショット。37mm高射砲を積んだ8トンハーフトラック sdkfz250/9とツーショット。同類の20mm機関砲を装備している。

まだ遠くかな? と思ったら、 「P47サンダーボルトの空襲に応戦する空軍砲兵」ってところでしょうか。

スクラッチビルドしたボール紙のP47


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