
この装甲車は、先日、幕張の「プラモデル・ラジコンショー 2001」でジャンクとして買ってきたもので、DRAGONから発売されている戦闘偵察車のP204(f)である。以前から、店頭でこの製品のパッケージを見てドイツの装甲車であることは知っていたので、最初はパンツァーグレイで塗って、ジェリカンやドイツ軍の車外装備品を満載してやろうと思っていた。ところが、どう見ても、ドイツのメカらしくないデザイン。名前もおかしい。ドイツの車両なら「sdkfz○○○」という名称が使われるはずだ。P204(f)という名前だが、ロシアから鹵獲された76mm砲はPak36(r)と名付けられていたし、、、、。この場合の(r)はRUSSIAの頭文字。すると、P204(f)の(f)というのはなんだろう? FRANCEかもしれない。といったような道筋で謎が解決されようとしていたとき、ふと車体下部部品の内側の覗くと、[AL.BY FRANCE」と刻印されていた。フランスのAL.BYというプラモデルメーカーの製品をDRAGONが販売しているようだ。フランスの戦車の模型はフランス以外の国のメーカーが作る可能性はかなり低いから、この装甲車は元来はフランスのものだろうという結論に落ち着いた。確証を得るためにインターネットで調べることにした。Googleで「FRENCH ARMY ARMOURED CAR」をキーワードにしていくつかのサイトを探していると、数分もしないうちにこの装甲車のイラストと詳しい解説が現れた。大当たりい。「PANHARD 178」というフランスの装甲車であることがわかったのだ。このサイトはフランス語なので、詳しいことはよく分からないが、重量は8.5トン。主砲は73口径の25mm砲。1935年〜1940年までに527台が生産され、ドイツの占領後はドイツ軍で使用されたといったことなどが判明した。10点ほどの当時のモノクロの実車写真や現代の博物館のカラー写真なども掲載されていた。資料がたくさん集まったので、フランス軍の迷彩塗装で仕上げることとした。やはり、その国のオリジナルの塗装をしなくちゃあということで、T.M.FACTORYでは、R35もH35もS35もすべてフランス軍仕様で作っているわけ。さて、PANHARDは、なんと読むかというのをクイズにしようと思ったのだが、よく考えてみると、すでにタイトルに「パナール」とつけてしまってました。英語読みだと「パンハード」なのですが、、、、。 ◆今回の制作の方針 1、作品としてキレイなイメージに作ってみる。 たいてい、戦車や装甲車のたぐいは地味な色合いだ。真っ赤なタイガーやまっ黄色のシャーマンなんてない。こんな色では、すぐに敵に見つかってしまうからだ。土や草の色をベースにした色合いで自然の風景に溶け込むように塗装されている。敵と味方を区別するための国籍マークも戦争の始めのころは目立つように付けられているのだが、敵の火器の照準合わせに利用されるとかで、戦場では泥を塗ったりして目立たなくしたり、最初からつけないものも出てくる。模型の世界では、軍用車両は実物どおりに塗装されるのが普通で、さらにウェザリングをしたり、汚し塗装をして、重量感や臨場感を演出しようとすると、その一方で完成品の色彩的な彩度は下がってゆくことになる。こうした視点でもって、最近作った模型を改めて眺めて見ると、「うーん」確かに地味だ。もちろん、それが戦車模型の本筋であるとは思うのだが、たまには、キレイな車両も見てみたくなった。というわけで(どういうわけじゃい?)、今回は、ちょっとキレイに、派手に作ってみよう、と心がけてみた。 2、ジャンクのインストなし、資料なし、デカールなし、部品不足をなんとかしのぐ。 ジャンクのため最初からアンテナ部品がなかった。アンテナはドイツ軍仕様の部品なので問題はない。インストもないが、部品点数がとても少ないので、インターネットでゲットした実車写真を見ながら、あっという間に組み立てられた。ところが、他にも部品が2つないことが発覚。1つはマフラー。これは、写真を見ながらランナーと他のキットの余り部品を使って自作。本物より多少長くなってしまったが、オリジナリティのアクセントとして、大き目のままOKにした。もう1つ足りなかったのは、右前輪の内側の部品だ。HELLERのH35のアイドラーホイールの余り部品とTAMIYAの32分の1のランクルのタイヤを半分に切ったものを外側のタイヤと合体させてみた。タイヤのパターンが違うが、内側なので目立たない。塗装はインターネットでゲットした博物館のカラー写真を参考に、アース色とグリーン系の2色迷彩(境界線が黒)で塗装。デカールは4個所の国籍マークを15年ほど前に買ったAIRFIXの72分の1のミラージュ戦闘機のものが余っていて、これを使用。偶然にも色合いや大きさが、実車写真をみたところピッタリだったので使った。飛行機のしかも72分の1のデカールが使えるとはビックリ。何でも捨てないで取って置くといいもんだ。車体前部の小さなトリコロールとナンバープレートはTAMIYAの他キットの余りからの流用。もちろん数字はフィクション。最後に、フィギュアはH35に付属の座っている戦車兵の下半身を別の立ち姿の人形の下半身と交換して砲塔に載せた。インターネットで見つけた写真の中に、パナールが広場をパレードしている写真があり、その写真の人物がこのフィギュアと同じヘルメットをかぶって砲塔の中に立っていたので、それを再現してみた。今回は装備品はいっさい付けなかった。参考資料にした写真では、パナール178にはほとんど物が載せられていなかったからだ。 ◆総括 今回ほど、インターネットの情報が模型作りに役立つことを認識させられたことはなかった。また、余り部品がこんなに役に立つとも思わなかった。今回の模型作りのための新たな出費は、ジャンク代の200円だけ。こうした楽しみ方も結構楽しい。世界に1台のT.M.FACTORY仕様のパナール178のできあがり。派手なデカールの影響が一番大きいとは思いますが、いつもの作品より、キレイにさわやかに出来たようにも思いますがいかがでしょう? |
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| 外観。4輪装甲車にしては大柄な装甲車。巨大なタイヤが印象的。マーキングのために派手なイメージ。 | 側面。全体のイメージはイギリスのダイムラーマーク2を前後に伸ばしたような感じ。ダイムラーマーク2は35分の1のインジェクションは出てないようですね。 |
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| 前面。シンプルな構造。前輪のフェンダーにある突起はライト。全体的に鋲のモールドが小さすぎるようで目立たない。特に砲塔が寂しい。 | 後部。砲塔の後ろにも国籍マークを付けてみた。 |
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| HELLERのH35から持ってきたフィギュアがうまく砲塔に載せられた。 | この装甲車にはこのアングルが合うみたい。 |
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| 車体後部のエンジンフードを、ドライブラシでメリハリを付けてみた。マフラーとエグゾースドパイプはランなどで自作。 | R35に付属の25mm砲とのツーショット。この装甲車に搭載しているものと同類なのだろうか? |
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| H35とのツーショット。戦車のほうが小さい。 | ドイツの6輪装甲車とのツーショット。デザインや色合いにお国柄が出ている。この2台は、1940年に直接対決をしたはずだ。 |
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