五式戦闘機(TAMIYA 1/50)

◆新作紹介にもどる


 五式戦闘機の前身は三式戦闘機飛燕だ。飛燕2型は搭載予定の液冷エンジンの不調と生産の遅れで、エンジンのない機体が工場に並ぶという不測の事態となった。液冷エンジンの代わりに、空冷のハー102Uエンジンを搭載することになり、それが予想外の性能を発揮することがわかって、五式戦闘機が誕生したという。TAMIYAでは1960年代に50分の1の戦闘機がシリーズが発売されていた。零戦、飛燕などだ。私が小学校の低学年のときに、従兄弟が飛燕を作っていた記憶があるから、1965年にはすでにこのシリーズがあった。中学生のときに、TAMIYAの50分の1シリーズは、この五式戦も含めて、隼、鍾馗、飛燕と4機作った。今回紹介するTAMIYAの五式戦闘機のキットは、翼と機体後部は飛燕と共通の部品を使っており、機体前半部とスピンナーなどが別部品になっている。当初から、飛燕と五式戦を製品化する予定で設計したのだろう。当時のTAMIYAのAFV製品を思い起こして見ると、キングタイガーとハンティングタイガー、シャーマンとM36B1バッファロー、パンサーとロンメル、T34とSU100というように、部品を共通にした製品が多いことがわかる。これらは実物も、オリジナルと派生車輌という組み合わせだ。模型も部品を共通にすることで、1製品あたりの開発費を下げることができたわけで、こういった派生車輌のキットが発売される可能性が高いのは理解しやすい話だ。

 五式戦のデータを見てみよう。 

全幅 12.00m
全長 8.82m
全備重量 3,495kg
エンジン 三菱ハー102Uエンジン
最大速度 580km/h

 武装20mm機関砲2門。12.7mm2門

 

◆今回の制作の内容

 オークションで五式戦がリーズナブルな価格で出品されていたので、懐かしさのあまり入札。運良く高価にならず落札できた。

 車輪が引込んだり、フラップや上下動する、1960年代らしいキットだ。

 1、ミニベビーモーター

 1960年代は、飛行機プラモデルはミニベビーモーターでプロペラを回すのが流行だった。ミニベビーは、手でプロペラを軽く回すと回ってくれる。止めるときは、プロペラを手で押さえればよい。戦車キットのようにトルクが必要な模型には不向きだが、レシプロ機のキットには最適なモーターだ。TAMIYAの50分の1キットのいくつかは、このミニベビーの組み込みが可能だった。そして、うれしいことに、私が購入した、五式戦にもミニベビーモーターのアダプターが付いていたのだ。しかし、肝心のモーターは、、、、もちろん現在は販売中止になっている、、。そ、そうだ、、20年ほど前に、バンダイのYS11のペラをミニベビーで回そうと改造をはじめ途中で放棄してしまったものがあることを思い出した。、、、なんとかモーターは生きていた。これで五式戦のペラを回そう(笑)。

 2、搭乗員

 ミニベビーモーターを入れると、操縦士とシートを入れるスペースがなくなってしまう。インストの指示は、モーターを組み込む場合は、操縦士シートと操縦士をオミットしろということなのだが、そうすると、完成後にキャノピーから単三電池が見えるというなさけない状態になってしまうそこで、プラバンを機体の内側からはって塞ぎ、操縦士の胸から上だけをそこに貼り付けることにした。

 3、塗装

 子供のころ、模型と塗料を買うだけでもたいへんで、エアブラシなんてとても買ってもらえなかった。というか、「買って」とさえ口に出せなかった。だから塗装はもちろん筆塗り。今回も完当時を懐かしみながら全筆塗りに挑戦。まず、機体内部。インストでは青竹色の指定。実際には、飛燕や五式戦は、旧ドイツ空軍のアフリカ向きの塗装色のサンディブラウンに似た色が使われていたということを知っていたので、それを採用。機体上面はカーキグリーンにブルーを少し混ぜて彩度を上げ、機体下面は銀色で塗装。適当によごしや、スミイレや、チッピングを行った。

◆総括

 久しぶりに、エアブラシを全く使わず、筆のみで塗装をした。あああ、楽しかった。慎重なマスキングで面倒な時間を費やす必要もない。主翼前面の味方識別のオレンジイエローも、4度ほど重ね塗りでなんとかなった。ペラは回る。ああ。このひと時だけは、私は、黄金の1960〜70-年代に生きている(笑)。

ミニベビーは、レシプロ機のペラを回すのに最適なモーターだ。電池ボックスも金属プレート1枚で配線はなしで、スイッチ部品もなし。ほんとうに素晴らしい設計のお気軽モーターなのだ。マブチには是非とも再発売をお願いしたいし、プラモメーカーには対応のキットをどんどん発売してほしい。

 

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複数アングル

外観。この角度でみた五式戦はとてもカッコイイではないか。 インストによると、飛行第五戦隊機。

なんといっても古いキットなので、全体のプロポーションはおかしいという方もいるが、、、。TAMIYAの五式戦はこれなんだからゆるしてちょ。 翼長12mは零戦21型と同じでかなり長い。

尾翼のエレベータと主翼のフラップが可動する。 味方識別帯と胴体の帯は増すマスキングテープを使用して筆塗り。

両翼の12.7mm砲が再現されており、パネルを外すこともできる。 もともと飛燕のエンジンは幅が細く、胴体も細かったので、幅広の空冷エンジンを搭載するための工夫がされたという。

ミニベビーで回る。ええっぞ、ええぞ。 脚が開閉し、車輪カバーも可動。可動部分があると面白いねえ。

脚は折り畳みが可能で、主翼に格納できる。 ミニベビーはこのような構造だ。


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